つむぎ語り~心を紡ぐ、言葉の旅

語り口調のエッセイよ。

老夫婦から突然お金を貸してほしいと言われた話し

20年前くらいの事なんだけど、あたしね、いつも朝晩散歩している老夫婦を見かけてたのよ。

仲良く犬を連れてね、なんだか微笑ましかったわ。

あたしとその夫婦は挨拶しか交わしたことがなかったのよね。

そんなある日、突然その旦那さんが「1万円貸してください」って来たのよ。

あたし「え?」って思わず声がでたわよ。

だって、いきなりよ?

ここで一度ちょっと考えて理由聞いたりって言うのが大人の対応じゃない?

でもその時は「すぐ返します」って言われて、何も考えずポンって貸しちゃったのよね。

あの時のあたし、なんて金持ちなんだ…って今になって思うわ。

でね、約束通り返してくれたのよ。

でもそれが、毎月続くようになったのよ。

返金も数ヵ月遅れるようになって.....

これいつまで続くの?って思ってもう丁寧にお断りしたの。

そしたら「5千円でいいのでお願いします」ってこれが最後だって言うから貸したのよ。

もう返ってこなくていいと思って。

しばらくして返金しに来てこれでようやく終わりと思ったら、

彼らの要求はまだまだ終わらなかったのよ。

さらに驚きの頼みをしてきたのよ。

この話の続きは次回につづくわよ。